右脳の解放

スポーツサイエンティスト,衣笠泰介が日々感じること,感動した言葉,音色,風景などを思いのまま綴る. Think globally, act locally

新天地シンガポールスポーツインスティテュートでの新たなる挑戦

6月7日から新天地であるシンガポールスポーツカウンシルのシンガポールスポーツインスティテュート(SSI)においてシニア生理学者として働き出した.シンガポールスポーツスクールにおいて本格的に競泳のサポートに関わってから6年近く経つが,現在中心的にサポートするシンガポールスポーツスクールの卒業生Tao Liの海外での大会や合宿が増えていくに連れて,特に昨年からスポーツスクールの通常業務と競泳のサポートのバランスをとることが難しくなってきた.そんな中昨年のアジア大会後にSSIやいくかの組織からヘッドハンティングの誘いにあった.SSIには以前にも何度も熱心に誘ってもらっていたが,スポーツスクールの業務を優先して断ってきた.ただ来年のロンドン五輪への準備とその後のキャリアについて考えると,SSIで自分の夢でもあったオリンピック選手の科学サポートに専念できる仕事環境ということで,今年4月にSSIで働くことを決意した.

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SSIの大本であるSSCはシンガポールのスポーツ省のスポーツ政策執行統括機関で,公務員の立場でナショナル選手のサポートをする組織である.SSIはナショナル選手をスポーツ科学,医学,キャリア,テクノロジー,コーチサービスの5つの観点からサポートする集団である.スポーツスクールの卒業生で競技を続ける競技者はトレセンであるSSI所属となり,自分が今までユース選手を対象にやって来たことを更にナショナルレベルでやれるチャンスになる.とりあえずこれからはロンドン五輪へ向けて集中してオリンピックのサポートに専念できる.2014年春にはナショナルトレセンであるスポーツハブが建設されれば,スポーツスクールからSSIへのより一貫した競技者育成のパスウェイそして最終的に国際競技力向上を望めるであろう.