右脳の解放

スポーツサイエンティスト,衣笠泰介が日々感じること,感動した言葉,音色,風景などを思いのまま綴る. Think globally, act locally

[http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2347990/2613579:title=世界記録はもう生まれない?「スポーツ選手は肉体の限界に近づいている」、仏研究報告@AFPBB News]

フランスのInstitute for Biomedical and Epidemiological Research in Sport(スポーツに関する生物医学・疫学研究機関、IRMES) のジャン・フランソワ・トゥーサン(Jean-Francois Toussaint)氏率いる研究チームは、陸上競技、水泳、自転車、スピードスケート、ウエートリフティングの1896年から2007年の間に樹立された世界記録3263件について徹底的な調査を行った。

調査の結果、1896年から1968年の期間には、世界記録は頻繁かつ大幅に更新されていることが分かった。その後、記録更新のペースは鈍り、完全に停止してしまった種目すらある。一例を挙げると、フローレンス・グリフィス・ジョイナー(Florence Griffith-Joyner)が1988年に女子100メートル走で樹立した10.49秒の世界記録はいまだに破られていない。

研究チームがまとめた統計的モデルによると、2007年現在、世界記録は人間の肉体的限界の99%に達しており、この傾向はあらゆる競技に共通しているという。